ルーティング入門:ネットワークの道案内を理解しよう

目次

ルーティングとは?静的ルートと動的ルートをわかりやすく解説

どうも!リョクちゃです!

本編から更に少し進んだネットワーク技術、用語を紹介していきます。  

➡ 前回:OSI参照モデルとは?7階層の仕組みと障害切り分けの考え方

IPアドレスやゲートウェイの仕組みを理解したら、次のステップは ルーティング です。

「ルータはどうやって行き先を決めているのか?」を知ると、ネットワーク全体の仕組みが見えてきます。


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ルーティングとは?

  • 異なるネットワーク間の通信を中継する仕組み
  • ルータやL3スイッチが「宛先IP」をもとに経路を選択する

👉 例えると…

  • 「IPアドレス=住所」
  • 「ルーティング=地図を見て最適な道を決める」

ルーティングの種類

静的ルーティング(Static Route)

  • 管理者が手動でルートを設定
  • 小規模ネットワーク向け
  • メリット:シンプル、制御しやすい
  • デメリット:障害時に自動切替ができない

例(Cisco IOS):

動的ルーティング(Dynamic Route)

  • ルータ同士が経路情報を交換し、自動的に経路を決定
  • 大規模ネットワークや変化の多い環境で有効

主なプロトコル:

  • RIP:小規模向け、ホップ数ベース

  • OSPF:階層化に対応、中~大規模で利用

  • BGP:インターネットの基幹で利用


実務でのルーティングの重要性

  • 拠点間ネットワークで必須
  • ルーティング設定ミスがあると「LAN内はOKだが拠点間通信できない」状態になる
  • 冗長化(複数ルートを持たせる)で可用性を確保できる

実務トラブル例と対策

ルート未設定

  • 症状:あるネットワークに到達できない
  • 対策:静的ルートを追加、または動的ルーティング導入

経路ループ

  • 症状:パケットが同じルータ間をぐるぐる回る
  • 対策:ルーティングテーブルを確認、メトリック調整

冗長ルート不備

  • 症状:1台のルータ故障で通信断
  • 対策:冗長化(OSPFやVRRP併用)

資格試験での要点

  • 基本情報技術者試験
    静的ルートと動的ルートの違いを理解しているか
  • CCNA
    ip route の構文、OSPFやRIPの仕組みが出題されやすい


まとめ

  • ルーティング=異なるネットワークをつなぐ仕組み
  • 静的ルート:シンプルだが冗長性なし
  • 動的ルート:柔軟だが仕組みを理解する必要あり
  • 実務では「未設定・ループ・冗長化不足」がトラブルの典型

👉 次回は 「ルーティングテーブル」 を取り上げます。 ルータがどんな基準で経路を選んでいるのか、テーブルの読み方から解説します。  

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